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実用新案登録 第3169231号
■ 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は、
地震の規模としては過去最大級のものであり、地震に伴って発生した12M級の
巨大な津波が東北地方の沿岸部を襲い、広範囲にわたって甚大な被害をもたらした。
このような津波に対決すべく、『波に向かって建つ櫓(やぐら)』を計画しました。
避難目的の建造物として、通常は、避難階(地上)に"下りる"のですが、
この『櫓』は、津波から逃げる為に"上る"建造物です。
■ 老若男女を問わず、「避難階段」と「スロープ」にて、2方向避難の導線を確保し、
上りやすい手法として、人間工学的(ヒューマンファクター)に「左廻り」を基本としました。
階段は、適宜な「踏面/蹴上」寸法に、スロープは建築基準法(1/8)と
バリアフリー法(1/12)の中間の(1/10勾配)とし、5層分をめぐって、屋上に上ります。
■ 屋上の床レベルは、地上から12m(=2,400x5層)を確保し、
退避スペース(50人以上)は、留まるためのバー(手摺)を構造体に緊結し命綱とします。
本体構造は、鉄骨造。基礎は、岩盤までの杭基礎等。避難階段/スロープ/屋上の床は、
全てグレーチング材とし、雨・風が、停滞しない仕上げとしました。
尚、鉄骨材の仕上は、海風等の塩害に対処することが必須条件となります。
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